更新日:2025年10月

近年は中小企業における後継者問題が大きくクローズアップされています。背景には、経営者の高齢化や人材不足も相まって、黒字経営にも関わらず事業を廃業せざるを得ないケースもたくさんあります。また、事業を引き継ぐことによって会社の借金などを一手に背負わなければいけないなど多くのプレッシャーがのしかかります。今回は、事業承継時や事業承継後でも利用可能な事業承継特別保証制度についてご説明いたします。
制度概要
- 保証限度額
- 2億8,000万円(組合等の場合は4億8000万円)
- 対象資金
- 事業資金
※既存事業のプロパー借入金(個人保証あり)の借り換えも可能 - 返済方法
- 一括返済又は分割返済
- 保証期間
- 一括返済の場合は1年以内
分割返済の場合は10年以内(据置期間は1年以内) - 信用保証率
- 0.45%~1.90%
0.20%~1.15%(経営者保証コーディネーターによる確認を受けた場合) - 担保
- 必要に応じて徴求
- 保証人
- 徴求しない
- 貸付金利
- 金融機関所定利率
ご利用いただける方
次の(1)又は(2)に該当し、かつ、(3)に該当する中小企業者
- 保証申し込み受付日から3年以内に事業継承を予定する事業承継計画を有する法人
- 令和2年1月1日から令和7年3月31日までに事業承継を実施した法人であって、事業承継日から3年を経過していないもの
- 次の①から④までに定める全ての要件を満たすこと
①資産超過であること
②EBITDA有利子負債倍率が10倍以内であること
③法人・個人の分離がなされていること
④返済緩和している借入金がないこと
活用するためには?
まずは自身が事業承継に携わる必要があります。また、事業承継の情報収集については、M&A仲介会社や各都道府県及び市区町村でも積極的に取り組んでいるケースが多いです。事業承継ニーズも抱えている企業は多数あるものの、なかなか成約しにくく一筋縄ではいかない場合が多いです。事業承継においてはさまざまな方面からのデューデリジェンス※が必要になります。承継後にトラブルが起きないよう慎重な対応が求められます。
※デューデリジェンス:事業の実態を把握するための詳細な調査
申し込みするためには?
申し込みをするためには、まず金融機関へ相談をしましょう。一般的な事業融資と比べ、事業承継に関する融資は多くの情報とさまざまな観点から見ることが必要なので、金融機関内部で厳格な審査が行われます。金融機関内部の審査に通過したあとに、金融機関経由で信用保証協会への申し込みとなります。尚、与信取引のある金融機関に限りますので注意が必要です。
まとめ
いかがでしょうか。今すぐに事業承継について考える経営者は少ないと思いますが、いずれはやってくる可能性があります。その時のためにも今のうちから頭の中にこのような制度があるとイメージしておくだけでも大きく変わると思います。是非参考にしてください。

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