「商品やサービスを無駄なくアピールして成約率を高めたい」といった課題をお持ちではないでしょうか?
このような課題に対して、費用対効果が高いとされているのがリターゲティング広告と呼ばれる手法です。
このリターゲティング広告を上手に活用すると、サイトを訪問したことのあるユーザーに再度アプローチして、購入などのアクションを促すことができます。
リターゲティング広告とは?
リターゲティング広告は、一度自社サイトを訪れたユーザーに対して、他のサイトでも広告を表示する方法です。リターゲティング広告により、ユーザーが再びサイトを訪れたり、商品を購入したりする可能性を高めることができます。このリターゲティング広告は「リタゲ」と略して呼ばれることもあります。
リターゲティング広告の活用シーン
例えば、次のようなケースがあります。
【例】探していた本が見つかった。
【例】より価格や配送料が安いところで申し込みたい。
【例】昨日見た書籍が出ている。再度チェックしてみよう。
【例】やはり信頼できるこのサイトで商品を買おう。
このようにオンラインショップで見ていた商品に関する情報を載せた広告をその後、別のサイト上で見たという経験はありませんか。これはその広告が「リターゲティング」によって配信されたことによるものです。
リターゲティング広告により、その商品にまったく興味がない人より、購入を検討したことがある人の方が実際の購入に結び付きやすいことから、リターゲティングはインターネット広告業界において「成果に結びつきやすいターゲティングの方法」として広く活用されています。
リターゲティング広告配信のための3ステップ
リターゲティング広告を配信する仕組みを簡単にご紹介させていただきます。
まず、自社サイトに「タグ」と呼ばれる小さなコードを設置します。このタグは、ユーザーがサイトを訪れると情報を収集します。
タグの設置は、ターゲティング対象にしたいページすべてに対しておこないます。例えば、「書籍●●」に関するリターゲティング広告を配信したい場合には、「書籍●●」に関連するページすべてに対してタグを設置します。
次に、タグが収集した情報をもとに、サイトを訪問したユーザーのリストを作成します。このリストは、リターゲティング広告を配信する対象となるユーザーのリストです。
最後に、リストに登録されたユーザーが他のサイトを訪れた際に、リターゲティング広告が表示されます。これにより、ユーザーに再びアプローチすることができます。
リターゲティングの種類
リターゲティングによるユーザーにアプローチする手法として、いくつかの種類があります。ここでは代表的な事例をご紹介させていただきます。
サイトリターゲティング
一度自社のサイトを訪れたことがあるユーザーに対して、他のウェブサイトやアプリを使っているときにもリターゲティング広告を表示させる方法です。例えば、自社のオンラインショップで商品を見ただけの人に、その商品を思い出させるような広告を別のサイトで表示し閲覧させて、再び購入を促すことができます。
検索リターゲティング
特定のキーワードで検索したユーザーに対して、そのキーワードに関連する広告を表示する方法です。
例えば、「スニーカー」と検索した人に対して、その後に他のサイトを見ているときにスニーカーのリターゲティング広告を表示します。これにより、ユーザーが検索した内容に関連する商品やサービスを再アピールして、購入や申し込みを促すことができます。
ソーシャルメディアリターゲティング
一度、自社のサイトを訪れたことがあるユーザーに対して、FacebookやInstagramなどのソーシャルメディア上で広告を表示する方法です。
例えば、自社のサイトで見た商品を買わなかったユーザーが、その商品をソーシャルメディアの広告として見て、再び興味を引かせて購入を促します。ユーザーがよく利用するソーシャルメディア上で商品やサービスを思い出させるユーザーの記憶を活用する方法です。
リターゲティング広告を配信できる媒体
リターゲティング広告は、多くの媒体で配信が可能です。例えば、Google、Facebook、Instagram、Yahoo!、Xなどがあります。これにより、幅広いユーザーにアプローチすることができます。
主な各媒体の特徴やメリット、注意点は以下の通りです。
媒体 | 特性/メリット | 注意点 |
---|---|---|
・広範なリーチ: Google ディスプレイ ネットワークは、世界中の多くのウェブサイトに広告を表示され、多様なユーザーにアプローチが可能。 ・高精度のターゲティング: ユーザーの検索履歴やウェブサイトの行動データに基づいて、正確なターゲティングが可能。 ・クロスデバイス対応: デスクトップ、モバイル、タブレットなど、複数のデバイスで広告を配信することが可能。 | ・クリック単価(CPC)が高くなることもり、コスト管理が重要。 ・競合が多く、広告の質やクリエイティブの工夫が必要。 | |
・豊富なユーザーデータ: ユーザーの興味関心、行動、デモグラフィックデータなどを活用して、効果的なターゲティングが可能。 | ・広告の頻度が高いとユーザーに過剰な印象を与える可能性があります ・プライバシー設定の変更により、ターゲティングが難しくなることもある。 | |
・視覚的に強い影響力を発揮: 美しい画像や動画によってユーザーの関心や、高い信頼感や・愛着を導きやすい傾向がある。 ・若年層へのリーチしやすさ: 特に若年層や女性ユーザーに対して効果的な広告を配信が可能。 ・シームレスなユーザー体験: ストーリーズやフィードに自然に広告を組み込むことが可能。 | ・クリエイティブの質が低いと見てもらえない可能性がある。 ・広告と通常の投稿の違いが分かりにくいと、ユーザーの反感を買うこともある。 | |
Yahoo! | ・幅広いユーザー層: 特に日本国内での利用者が多く、幅広い年齢層に到達が可能。 ・強力なコンテンツネットワーク: YahooニュースやYahoo知恵袋など、人気の高いコンテンツに広告を表示できるため、信頼性が高まる。 ・ローカルマーケットへの強み: 特に日本市場において強力な存在感がある。 | ・広告の設定や運用がやや複雑な場合もある。 |
X | ・リアルタイム性: 最新のトレンドや話題に基づいて広告を配信できるため、タイムリーなアプローチが可能。 ・ユーザーが関心に基づくターゲティング:特定のハッシュタグやキーワードなどユーザーが関心を持つ具体的な話題に対してリターゲティング広告が表示される。 ・高い拡散力: ユーザーのリツイートやシェアにより、広告が広範囲に拡散する可能性が高める。 | ・投稿の流れが速いため、広告が埋もれやすい傾向がある。 ・ 広告クリエイティブがユーザーの興味を引かないと、あまり効果が得られない可能性がある。 |
全体的な注意点として以下のことがあります。
- プライバシー規制
- 各プラットフォームでのプライバシー保護規制に注意が必要です。例えば、Cookieの使用制限やユーザーデータの取扱いに関する法律などに従う必要があります。
- クリエイティブの質
- 視覚的なインパクトやメッセージの明確さが広告の効果を大きく左右します。定期的にクリエイティブを更新したりテストすることが重要になります。
- 予算管理
- プラットフォームごとに広告費用が異なるため、予算を適切に配分し、効果を最大化するための調整が必要になります。
リターゲティング広告を効果的に運用するために、各媒体の特性を理解し、ターゲットに合わせた戦略を練ることが重要です。
リターゲティング広告のメリットとデメリット
メリットとデメリットには以下のようなものがあげられます。
リターゲティング広告のメリット
購入に至らなかった見込み客へのアプローチ
自サイトを訪れたものの購入に至らなかったユーザーに対して、再度アプローチできます。初めて広告を見た時よりも関心を高める効果が期待できます。
見込み客への接触回数の増加
接触回数が増えることで、商品やサービスへの興味を引き購入までのステップへ弾みを付けます。
比較・検討中のユーザーにアピール
他社の同じジャンルの商品やサービスを検討しているユーザーに対して、自社の選択肢をアピールできます。また、比較検討中のユーザーか新規ユーザーを増やす可能性もあります。
コンバージョン率の高さ
リターゲティング広告は効率的に成果を上げることができ、コンバージョン率を向上させやすい手法です。
CPAを下げやすさ
成約1件あたりの広告費(CPA)を下げる効果が期待されます。長期的に売上を伸ばすために有効です。
高額商品や検討期間が長い商材との相性が良さ
高額商品や検討期間が長い商材との相性が良く、見込み客に対して再アプローチをかけることで売上向上が期待できます。
リターゲティング広告のデメリット
配信対象のボリュームを増加させる必要
一定数以上のアクティブユーザーが確認できないと広告が配信されないことがあります。
配信タイミングの難しさ
より多くのユーザーに広告を閲覧してもらうために適切なタイミングで広告を配信することが重要となります。
効果的なリターゲティング広告の運用を心掛けることで、成果の最大化が期待できます。
リターゲティング広告の費用
リターゲティング広告の費用は、広告の表示回数やクリック数に応じて変動します。具体的な費用は、使用するプラットフォームやターゲットの規模によって異なります。
リターゲティング広告の効果を高める3つのポイント
リターゲティング広告を効果的に運用するためのポイントをご紹介させていただきます。
マイクロコンバージョンとマクロコンバージョンの設定
マイクロコンバージョン(小さな目標)とマクロコンバージョン(メインの目標)を区分して目標数値を設定し、正確に計測することが大切になります。
サイト訪問日時が浅いユーザーへの広告配信
ユーザーが最近サイトを訪れた場合、リターゲティング広告を表示することで再訪を可能性が高まります。
ユーザーの行動別に広告クリエイティブを適切に使用
ユーザーの行動に合わせて広告の内容をカスタマイズすることで、効果的な広告運用が可能になります。
これらのポイントを意識してリターゲティングを活用することで、効果的な広告効果を得ることができます。
リターゲティング広告とCookie規制について
Cookieはユーザーのウェブ閲覧履歴を記録するための小さなファイルです。近年、個人情報保護の観点から、Cookieの使用に関する規制が進んでいます。Cookieを使用するリターゲティング広告の配信も制限される可能性があります。
最新の規制や対応策については、常にチェックし、Cookie規制に適切に対応することが重要になります。また、別の施策や代替手法の導入も必要です。
まとめリターゲティングとは
リターゲティング広告は、ウェブサイト訪問者に再度アプローチするための強力な手法です。成約率を向上させるためには、メリットとデメリットを理解し、適切に運用することが重要です。
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