小規模事業者持続化補助金の申請方法

更新日:2025年9月

小規模な事業者にとって定番な補助金があります。小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)です。持続化補助金とは、小規模事業者が販路開拓に取り組む費用の2/3(場合によっては3/4)が補助されるものです。小規模な事業者向けということで、業歴の長い事業者からスタートアップ、ベンチャー企業まで多くの事業者で利用されています。賃金引上げを行う事業者や創業者なども重点的に支援されます。今回は申請方法や申請の注意点について解説します。

補助金とは
国や自治体の政策目標(めざす姿)に合わせて、さまざまな分野で募集されており、事業者の取り組みをサポートするために資金の一部を給付するというものです。審査があるため必ず給付されるものではありません。
助成金とは
主に厚生労働省が管轄しています。雇用状況の改善などに対して一定の割合で経費の一部が給付されます。補助金と異なり基本的には一定の要件を満たせば給付されます。

小規模事業者持続化補助金の概要

補助対象者

小規模事業者が対象となります。その定義は次の表の通りです。

商業・サービス業(宿泊・娯楽以外)常時使用する従業員の数 5人以下
商業・サービス業のうち宿泊・娯楽常時使用する従業員の数 20人以下
製造業その他常時使用する従業員の数 20人以下

従業員には法人の代表者や役員、個人事業主本人や同居の親族従業員は含めません。いわゆるパート労働者も含めませんが、フルタイムで働く場合は含まれる場合もあり、勤務体系や処遇、契約期間など個別事業者ごとに総合的に判断されます。

補助金額上限

  • 一般型50万円
  • 創業型 200万円

※一般型と創業型でインボイス特例で補助上限金額50万円上乗せ
※一般型のみ賃金引き上げ特例で補助上限金額150万円上乗せ

補助率

通常枠で補助金の上限が50万円だった場合、75万円の対象経費を使って50万円がキャッシュバックされるようなイメージです。

補助対象経費

販路開拓に伴う経費が対象になります。
①機械装置等費 ②広報費 ③ウェブサイト関連費 ④展示会等出展費 ⑤旅費 ⑥開発費 ⑦資料購入費 ⑧雑役務費 ⑨借料 ⑩設備処分費 ⑪委託・外注費

具体的には次のようなものが対象になります。

  • 新商品を陳列するための棚購入
  • 新たな販促用チラシの作成、配布
  • 新たな販促用PR(マスコミ媒体への出稿やインターネット広告など)
  • 展示会への出展
  • 店舗改装(小売店の陳列レイアウト改良 、飲食店の改修を含む)
  • 商品パッケージ(包装)の改良
  • 商品PR用動画の製作
  • 新商品の開発
  • 試供品の製造、調達 など

チラシ作成や広告の出稿、展示会への出展など販路開拓に直接関わるものだけでなく、展示会へ出向く旅費など間接的なものまで幅広く認められます。

ウェブサイト関連費は上限がある

ウェブサイト関連費は対象経費全体の1/4までに制限されています。補助金額が50万円だった場合、12.5万円までが対象になります。なおウェブサイト関連費のみによる申請はできませんのでご注意ください。

申請の流れ

  1. GビズIDプライムアカウントの取得
  2. 申請書類の準備・作成
  3. 商工会・商工会議所へ事業支援計画書(様式4)の発行依頼
  4. 申請書類の提出(申請)

GビズIDプライムアカウントの取得

持続化補助金の申請は電子申請で行います。まずはそのためのアカウントを取得しなくてはなりません。これはオンラインでも取得できますし、郵送でも取得できます。
GビズIDはこちらのサイトから取得の手続きが可能です。

郵送の場合取得に2週間ほどかかることがありますので、早めに取得することをおすすめします。このGビズIDは持続化補助金以外の補助金の申請に使うこともありますので、とりあえず取得しておくのもいいでしょう。

申請書類の準備・作成

法人・個人事業主で共通

・様式1~6

法人

・貸借対照表および損益計算書(直近1期分)[写し]
・株主名簿[写し] ※様式2に出資者名称等を記載しない場合

個人事業主

・直近の確定申告書【第一表及び第二表及び収支内訳書(1・2面)または、第一表及び第二表及び所得税青色申告決算書(1~4面)】(税務署受付印のあるもの)
または開業届(税務署受付印のあるもの)[写し]
※特別枠は追加の提出書類が必要な場合も有り

上記が申請に必要な書類です。決算書や確定申告書は準備すれば問題ないでしょう。問題は様式1~6です。これは事務局が準備する書類に記入をして準備する必要があります。

まず、ご自身の会社や事業の管轄が商工会なのか、商工会議所なのかをご確認ください。商工会・商工会議所で持続化補助金のウェブサイトが異なるのでご注意ください。必ず自分の管轄の方のウェブサイトから様式をダウンロードしてください。
様式4は商工会議所・商工会に発行を依頼するので後で説明をします。
様式1,5,6は会社情報や申請内容を記入するだけですので、特段難しいところはありません。
様式3は、補助金で申請する事業で、何にいくら使うか?どうやってお金を準備するのか?を記入するだけなので特段難しいところはありません。

一番大変なのは残った様式2(経営計画書兼補助事業計画書)です。自社の紹介から、補助事業をどのように行い、どのように収益に結びつけるかを具体的に説明する必要があります。この計画書の内容で補助金の採択不採択が決まると言っても過言ではないでしょう。この事業計画書に一体何をかけば採択されるのか?というのが気になるポイントだと思います。

計画書で審査されるポイントは以下の通りです。

  • 自社の経営状況分析の妥当性
  • 経営方針・目標と今後のプランの適切性
  • 補助事業計画の有効性
  • 積算の透明・適切性

これらの観点から計画書をチェックし、優れたものが採択されます。様式2は作成が大変なものですが、しっかりと作り込む必要があります。

商工会・商工会議所に様式4を依頼する

管轄の商工会・商工会議所に持続化補助金の申請のために様式4の発行をお願いしたいことをご連絡ください。商工会・商工会議所ごとに様式4の発行期限が設定されることがあります。持続化補助金の申請期限よりも1~2週間前に発行期限が設定されることが多いので、なるべく早めに連絡をして様式4の発行の予約をするといいでしょう。

申請書類の提出(申請)

取得したGビズIDで電子申請システムにログインをして、必要書類や情報を入力していきます。持続化補助金のウェブサイトに電子申請システムへのリンクが掲載されているのでご確認ください。商工会と商工会議所で持続化補助金のウェブサイトが異なるのでご注意ください。

まとめ

今回は持続化補助金の申請方法をご説明しました。小規模事業者向けとはいえ、申請書類が複数あり申請に手間がかかります。申請に際して必ず公募要領を読み、申請条件を詳しく確認してから申請の準備をしていきましょう。事業が忙しく書類の作成や準備に手が足りない場合などは、補助金支援をしている専門家にサポートを依頼するといいでしょう。

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