編集:2024年1月

経済産業省の公表資料から次年度の四大補助金がどうなるかを解説していきます。
補助金によっては大きく制度が変わることが予定されているようです。新年度の補助金のキーワードは「省力化・省人化」です。大型の補助金で省力化に関する支援を厚くしたりと、人手不足を解消したい、生産性をあげて賃金を引き上げたいという国の政策とリンクしているように読み取れました。
ぜひこの記事を読み、制度変更に備えていただければと思います。
四大補助金とは?
事業再構築補助金、ものづくり・商業・サービス補助金、小規模事業者持続化補助金、IT道入補助金を総称して四大補助金と呼んでいます。
これに、事業承継・引き継ぎ補助金を足して五大補助金と呼ぶ専門家の方もいらっしゃいます。
事業再構築補助金
事業再構築補助金という名前は無くなる?
経済産業省が11月に発表した資料によると、中小企業等事業再構築促進事業(事業再構築補助金)を再編して中小企業省力化投資補助事業が創設されることが分かりました。
事業目的が「省力化投資を支援することにより、中小企業等の付加価値額や生産性向上を図り、賃上げにつなげること」だと判明しました。
これは現行の事業再構築の目的とは大きく異なるものであり、制度内容自体も大きく変化することが予想されます。
出典:経済産業省 令和5年度補正予算案の事業概要 (PR資料)より https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/pdf/pr.pdf
中小企業省力化投資補助事業の内容は?
経済産業省が11月に発表した資料に記載されている補助事業の内容を解説していきます。
現時点で決まっているのは、「IoT、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を「カタログ」に掲載し、中小企業等が選択して導入できるようにすることで、簡易で即効性がある省力化投資を促進する。」という概要です。
申請枠として案内されているのは「省力化投資補助枠」、補助上限金額は最大1,000万円、補助率は1/2の枠だけです。この枠では、賃上げ要件を達成した場合、補助上限額を最大1,500万円まで引き上げることがアナウンスされています。
これは現行の事業再構築補助金に比べて、圧倒的に少ない申請枠数です。
出典:経済産業省 令和5年度補正予算案の事業概要 (PR資料)より https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/pdf/pr.pdf
現在の事業再構築補助金の内容は引き継がれるの?規模は?
現在の事業再構築補助金の内容は存続するのか?それとも消えてしまうのか?
続くとしても、規模感はどうなっていくのでしょうか。
これを考えていくにあたり、経済産業省の資料の記載内容と、これまでの事業再構築補助金の予算感、この二面から考察していこうと思います。
再編されることで事業再構築補助金の支援内容は無くなるのか?
経済産業省の資料によると「企業の思い切った事業再構築の支援については、必要な見直しを行う。」という記載と、「従来の事業再構築補助金は、経済構造の転換に挑戦する事業者、コロナ債務を抱える事業者等に支援先を重点化。」という記載があります。
これらの記載から考えるに現行の事業再構築補助金の取り組みは残る可能性が高いと言えます。
「経済構造の転換に挑戦する事業者」が使える枠として「産業構造転換枠」が残るなどのように記載内容と親和性のある枠が残るのではないだろうかと想像できます。
ただ、「コロナ債務を抱える事業者」というのが現行の事業再構築補助金の申請条件などにないため想像が難しい状況です。
コロナ融資の債務が残っている事業者だけが出せる枠という可能性もあれば、コロナ融資の債務が残っている事業者に加点措置を与えるなどの可能性もあります。
一部報道によりますと、現行で6つある申請枠を3つに減らすのではないか?という案もあるようです。
いずれにしろ「必要な見直し」・「支援先を重点化」という文言がいかようにも解釈を可能にしている状況のため、どのような条件で募集していくかは想像が難しいです。
出典:経済産業省 令和5年度補正予算案の事業概要 (PR資料)より https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/pdf/pr.pdf
出典:経済産業省 経済産業省関係令和5年度補正予算案の概要より https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/pdf/01.pdf
まとめ
事業再構築補助金は大きく制度変更がされるため、注目してくべき補助金であると言えます。今までは、コロナ禍からの回復という趣旨が全面に出ている印象でした。
しかし、新年度からはアフターコロナや、省力化・省人化がメインとなってきます。今まで事業再構築補助金が使えなかった事業者様でも使えるようになるため要注目の補助金です。
ものづくり・商業・サービス補助⾦
新しい枠が増えます。
今回の変更の目玉は、補助金額が最大1億円の省力化(オーダーメイド)枠が追加されたことです。基本要件に加えて追加の要件があることが注意点ではありますが、人手不足に悩む経営者にとってはありがたい変更ではないでしょうか。
製品・サービス高付加価値化枠の新設等
従来の「通常枠」の呼称が「製品・サービス高付加価値化枠の通常類型」に変更されるだけでなく、新型コロナ回復加速化特例が追加されました。この特例を使うと補助率が1/2から2/3になります。
例を出して説明をすると、従来は300万円使うと、150万円の補助金がでたところが、特例を使うと200万円の補助が出るようになったということです。
詳細はまだ公表されていませんが、事業再構築補助金のように、売上減少要件などが設定されるのではないかと考えられます。
大幅賃上げに係る補助上限額引き上げ特例の拡充
持続的な賃上げを実現するため、大幅な賃上げに取り組む事業者について、補助上限額が引き上げられました(新型コロナ回復加速化特例適用事業者を除く)。従来だと最大1000万円だったのが、最大2000万円になりました。
ものづくり補助金採択社限定の助成金と連携
令和5年11月29日以降に中小企業庁の実施する「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(以下「ものづくり補助金」という。)」の事業計画書の申請を行い、当該ものづくり補助金の採択および交付決定をうけていることが条件の助成金ができるようです。
産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)という名称です。
事業計画書内に人材確保の記載をしなくてはならないなど、様々な条件があります。補助金申請の段階から助成金の活用を見据えた準備をする必要があります。
まとめ
事業再構築補助金に引き続き、省力化を実現するための枠が追加されています。オーダーメイドで開発するような機械やシステムに関しては、ものづくり補助金を活用するといいかもしれません。
小規模事業者持続化補助金
特に大きな変化はありません。
申請枠は引き続き、通常枠、賃金引き上げ枠、卒業枠、後継者支援枠、創業枠と変わりません。補助金額や補助率も特段変化はありません。
細かい部分ではありますが、「令和6年10⽉31⽇までに事業を完了し、令和6年11⽉10⽇までに実績報告書を提出していただく必要があります。」と、公募要領が出る前に期限が明示されました。
IT導入補助金
ECサイトが対象外になりました
デジタル化導入基盤類型がなくなり、インボイス枠が新設されました。この枠には2つの類型がありインボイス対応類型と電子取引類型があります。対象となるツールは下記のとおりです。
- インボイス対応類型
- 会計・受発注・決済ソフトとPC・タブレット・レジ・券売機等のハードウェア導入費用
- 電子取引類型
- 受発注ソフト
残念ながら新年度のIT導入補助金ではECサイトは対象外となることが確定してしまいました。ECサイトの構築にIT導入補助金を使いたい方は、2023年度のIT導入補助金を使うしかありません。残り実施回が少ないため急ぐ必要があります。
まとめ
省人化・省力化に課題感を抱えている経営者の方にとっては新年度の補助金は使いやすくなったかと思います。省人化・省力化に資する機械装置やシステム構築をする際は補助金の活用を検討してみるといいのではないでしょうか。

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