更新日:2025年10月

今回はよく混同される補助金と助成金の違いと効果的な活用方法を解説していきます。補助金と助成金は、国などからの給付金という共通点はありますが、性質は大きく異なります。事前準備ができていなくて、もらえるべきものがもらえないこともあります。ぜひ本記事で違いを確認して、効果的に活用いただければと思います。
- 補助金とは
- 国や自治体の政策目標(めざす姿)に合わせて、さまざまな分野で募集されており、事業者の取り組みをサポートするために資金の一部を給付するというものです。審査があるため必ず給付されるものではありません。
- 助成金とは
- 主に厚生労働省が管轄しています。雇用状況の改善などに対して一定の割合で経費の一部が給付されます。補助金と異なり基本的には一定の要件を満たせば給付されます。
自治体の制度のなかに、助成金や助成事業という名称が使われることがあります。制度の内容としては、経営支援の性格が強く実質的にほぼ補助金みたいなものもあります。自治体の支援制度を利用する際は内容を十分に確認してください。
| 補助金 | 助成金 | |
| 主な省庁 | 経済産業省 | 厚生労働省 |
| 制度の主な目的 | 企業の経済活動の活性化など | 雇用の維持・拡大など |
| 主な対象経費 | 設備投資費用など | 雇用状況の改善など |
| 給付金額 | 数十万~数千万円 | 数万~数百万円 |
| 審査 | 採択率10~50%程度 | 要件を満たしていれば支給 |
補助金の効果的な活用方法
さまざまな補助金がありますが、補助金を活用する際に注意すべきポイントを二つご説明いたします。
具体的な事業計画を進める前に補助金の活用を検討する
補助金は採択後の一定の手続きの後に、発注と支払いを行った経費しか基本的には対象になりません。そのため、既に支払ってしまったものを対象経費にすることが基本的にできません。また数か月後に発注しなくてはならない経費も、採択後の手続きが間に合わずに対象経費にできないことがあります。
つまり発注までに余裕をもった事業計画書を申請することが補助金の活用にはとても大事になってきます。申請から半年~1年後に発注・支払いを行う余裕を持った事業計画を作成するのがポイントです。そのためにも、発注時期などが固まってくる具体的な事業構想の段階ではなく、事業計画の策定の早い時期から補助金の活用を視野に入れる必要があります。
不採択でも事業計画に影響がないようにする
補助金には採択・不採択があります。どんなに素晴らしい事業計画でも不採択になってしまうことがあります。不採択だった場合に計画していた事業が行えないとなると、資金繰りや経営戦略に大きな影響を及ぼします。自社だけでなく周りにも悪影響を及ぼしてしまうこともあります。そのため、「不採択なら自己資金でなんとかやってみる」など、不採択の場合も想定して事業計画を策定することが重要になってきます。
助成金の効果的な活用方法
助成金は、補助金と異なり要件を満たしていれば基本的に支給されます。しかし、助成金毎に制度が大きく異なります。確認が不足していて要件を満たせず不支給になることも珍しくありません。そのため、制度をしっかりと理解して要件の不備などが無いように細心の注意を払う必要があります。
従業員を雇う前に助成金の活用を検討する
助成金の中には従業員を雇う際の状況も要件に含まれている場合があります。
例えば「特定求職者雇用開発助成金」の要件には「ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により雇い入れること」があります。もしも、縁故採用や要件を満たさない求人掲載からの雇い入れの場合は、他の要件をいくら満たしても本助成金は給付を受けられません。
このような助成金もあり、助成金毎に大きくルールが異なります。従業員を雇う前に申請要件を把握しておかないと、支給要件を満たすことが難しい助成金もあります。あらかじめ助成金の活用を検討し詳細な制度内容を把握しておくといいでしょう。
雇用状況の改善などを行う前に助成金の活用を検討する
助成金の中には従業員の待遇を改善すると申請できる助成金があります。例えば「キャリアアップ助成金」は、非正規の従業員を要件を満たした雇用条件の正社員などに転換した場合に申請できる助成金です。しかし、正社員の転換前にキャリアアップ計画書を提出しておかないと支給の要件を満たすことができません。他にも労働時間の短縮や年次有給休暇の計画的付与を行う際に申請できる助成金があります。これは、取り組みの前に申請すべきものです。
このように助成金によって申請のタイミングが大きく異なります。あらかじめ助成金を理解して進めないと、要件をみたせず不支給になることも多々あります。
まとめ
このように補助金・助成金は制度を知らないと申請ができず、正しく理解しないと申請不備や不支給になることがあります。効果的に活用するためには、早い段階で活用を検討してみることが大事です。専門家に早い段階で相談するのもいいと思います。助成金であれば社労士や社労士法人、補助金であれば中小企業診断士や補助金の専門家に相談するのがよろしいかと思います。
もしもそういった方が身近にいない方は、Myタウンページの「経営相談先紹介サービス」をご活用されるとよろしいかもしれません。ぜひ補助金・助成金を活用してみてはいかがでしょうか。

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