更新日:2025年9月

新事業進出補助金は、中小企業や小規模事業者がこれまでの事業とは異なる、新しい分野や市場にチャレンジする取り組みを支援するものです。たとえば、自社の強みを活かして新しい商品やサービスを開発したり、これまでとは異なる業種・業態に進出するなど、前向きな挑戦を通じて「新市場への参入」や「高付加価値事業への転換」を促します。
こうした挑戦により、企業の売上や利益といった付加価値の向上を図り、結果として企業規模の拡大や生産性の向上につなげていくことを目的としています。そして最終的には、そこで得た成果を従業員の賃金引上げなどに還元することで、持続的な経済成長と働く人たちの待遇改善の両立をめざしています。今回は、新事業進出補助金の概要について解説します。
- 補助金とは
- 国や自治体の政策目標(めざす姿)に合わせて、さまざまな分野で募集されており、事業者の取り組みをサポートするために資金の一部を給付するというものです。審査があるため必ず給付されるものではありません。
- 助成金とは
- 主に厚生労働省が管轄しています。雇用状況の改善などに対して一定の割合で経費の一部が給付されます。補助金と異なり基本的には一定の要件を満たせば給付されます。
新事業進出補助金の概要
補助対象者
中小企業
※注意ポイント
- 応募申請時点で従業員数が0名の事業者
- 新規設立・創業後1年に満たない事業者
→最低1期分の決算書の提出が必要
補助金額上限
下記カッコ内の金額は特例適用後の上限額。
補助金額上限:
従業員数20人以下:2,500万円(3,000万円)
従業員数21~50人:4,000万円(5,000万円)
従業員数51~100人:5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上:7,000万円(9,000万円)
※補助下限750万円
※大幅賃上げ特例適用事業者(事業終了時点で、①事業場内最低賃金+50円、②給与支給総額+6% を達成)の場合、補助上限額を上乗せ。
補助率:1/2
補助対象経費
機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費
※一部対象経費に制限があることがあります。
・広告宣伝費補助上限額:事業計画期間1年あたりの売上高見込み額(税抜き)5%
・外注費:補助金額全体の10%まで
・専門家経費:100万円
基本要件
- 付加価値額の年平均成長率+4.0%以上増加
- 1人あたり給与支給総額の年平均成長率が事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上、又は、給与支給総額の年平均成長率+2.5%以上増加
- 事業所内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上水準
- 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表 等
まとめ
新しい市場への挑戦は、勇気も手間もかかるもの。でも、そうしたチャレンジを国が後押ししてくれる制度があるのは、心強いですよね。この「新事業進出補助金」は、単なる資金援助にとどまらず、企業としての次のステージに進むためのきっかけにもなり得ます。今の事業の強みを生かしながら、次なる一手を打ちたいと考えている方にとっては、まさに追い風となる制度です。
補助金申請は、計画の作り込みや要件確認など、確かに手間もありますが、その分、事業の方向性を見直し、再設計する貴重な機会にもなります。「この制度、使えるかも?」と少しでも思ったら、まずは情報を集めてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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